なぜ大谷翔平は地区シリーズ第3戦で沈黙したのか?
ドジャースの大谷翔平選手は、2025年10月8日(日本時間9日)に行われたフィリーズとのナ・リーグ地区シリーズ第3戦で「1番・DH」として先発出場しました。
しかし、この試合では5打数無安打と快音が響かず、ポストシーズン5試合目にして初めて出塁なしに終わりました。
チームも山本由伸投手が先制点をもらいながら逆転を許し、シリーズ成績は2勝1敗となりました。
突破目前での痛い黒星となりましたが、その裏には“大谷の左投手対策”という重要な課題が見えてきます。
左投手に徹底的に攻められているのはなぜ?
今シリーズでの大谷翔平は、フィリーズ側の徹底した「左投手攻め」に苦しんでいます。
ここまでの打席14打数1安打、打率.071と沈黙。
特筆すべきはその内容で、12打席が左投手との対戦という徹底した攻め方をされています。
特に第4打席では、左腕スアレスの内角シンカーを捉えて左翼へ大飛球を放ちましたが、飛距離362フィート(約110.3メートル)でフェンス手前で失速。
もし他の4球場(フィリーズ本拠を含む)であれば本塁打になっていた当たりでした。
これは、相手チームが大谷の
「左腕対応力の揺らぎ」
を精密に突いてきている証拠といえます。
ロバーツ監督は何を分析したのか?
試合後、デーブ・ロバーツ監督は記者の
「左投手が多いから打てていないのか」
という質問に対し、次のように語っています。
「左投手が多いというのも一因ではあると思う。ただ、全体的に見て、彼の打席での判断があまり良くないように感じる。ボール球を見逃せず、甘い球を仕留めるチャンスを自分で逃してしまっている。少しタイミングが合っていないというか、“中途半端な状態”に見える。スイングの判断、その精度が今は理想のレベルに達していない。それが今の彼の状態だと思う」
つまり、相手の攻め方だけではなく、大谷自身の
「打席内の判断力とタイミング」
が理想に届いていないという点を指摘しています。
大谷のバッティングは本来、相手投手の左右を問わず高い対応力を誇りますが、現時点ではわずかなズレが成績に直結しているのです。
打席内容から見える「中途半端さ」とは?

大谷のスイングは、今シリーズでは際どいボール球に手を出すシーンが目立ち、逆に甘い球を仕留めきれない傾向があります。
これは、タイミングとゾーン判断の微妙なズレによって
「積極的すぎる打撃」
が裏目に出ている状態ともいえます。
フィリーズの左腕陣はインコースにシンカーやツーシームを投げ込み、甘いコースはほとんど与えていません。
これに対し、大谷が自分の間合いを取り戻せるかが、第4戦以降の大きな鍵となります。
ロバーツ監督大谷翔平中途半端な状態まとめ
大谷翔平が左投手に苦戦している背景には、フィリーズの徹底した戦略と、大谷自身の「打席内の判断力の精度」の両面があります。
ロバーツ監督の言葉どおり、現状は“中途半端な状態”であり、理想のレベルにはまだ到達していません。
しかし、362フィートの大飛球に見られるように、少しの修正で結果が大きく変わる可能性を秘めています。
ドジャースはシリーズ突破に王手をかけた状態で第4戦に臨みますが、大谷の復調はチームにとって何よりも大きなプラスとなるでしょう。
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よくある質問(Q&A)
Q:大谷翔平は左投手に弱いのですか?
A:基本的には左投手にも対応できる選手ですが、今シリーズでは相手が徹底的に左投手をぶつけてきており、タイミングやゾーン判断のズレが影響しています。
Q:第3戦の打球はなぜ本塁打にならなかったのですか?
A:打球の飛距離は362フィートで、ドジャースタジアムではフェンス手前で失速しました。他の4球場では本塁打になっていた飛距離でした。
Q:ロバーツ監督の「中途半端な状態」とは具体的に何を意味しますか?
A:打席でのボール・ストライクの見極めが理想的でなく、甘い球を仕留め損ねる場面が増えている点を指しています。
Q:第4戦以降、大谷の復調は期待できますか?
A:飛距離や打球内容からもフォームやパワーは維持されており、判断力が戻れば一気に成績を伸ばす可能性は高いです。