「できない理由」を並べることは、本人にとっては現実的に見えます。
しかし成長に効くのは、理由の正しさよりも、次に同じ状況でも再現できる手順が残るかどうかです。
大谷翔平選手の強さは、才能や根性だけで説明しきれません。
淡々と積み上げ続ける“継続の質”が際立つからです。
そこには、家庭の会話の作り方として「できない理由」を終点にしない文化があった、という見方ができます。
「できない理由」を禁止しないのに、言い訳が減る家庭の仕組み

言い訳が多い子に対して、つい「言い訳するな」と止めたくなります。
ですがそれで会話を切ると、子どもは改善ではなく“黙る技術”を伸ばしやすくなります。
ポイントは、理由を言わせてもいいが、理由で終わらせないことです。
会話の順番を固定すると、言い訳は“逃げ”ではなく“素材”になります。
理由を「素材」に変える3ステップ
- 理由を言う(感情・状況の整理をする)
- 理由を分解する(変えられる条件を特定する)
- 次の手順に落とす(再現できる形にする)
この順番が定着すると、「できない理由」を口にした瞬間に、頭が自動的に“次の一手”へ接続されます。
結果として、言い訳は減り、行動の設計が増えます。
家庭で起きる「言語の引っ越し」|状態の言語→手順の言語
「できない理由」を言っている時、人の言語は大きく2種類に分かれます。
ここを理解すると、会話の修正が一気に簡単になります。
状態の言語は“改善が残りにくい”
状態の言語は、気分や外部要因の説明が中心です。
- 疲れていた
- 眠かった
- 相手が強かった
- 今日は感覚が悪かった
これらは事実として大切ですが、次の改善手順が残りにくいのが弱点です。
だから家庭の会話がここで止まると、「理由は分かった」で終わってしまいます。
手順の言語は“再現性が残る”
手順の言語は、やること・順番・条件に変換した言葉です。
- 眠いなら、試合前の仮眠を何分にするか
- 感覚が悪いなら、アップで確認するチェック項目は何か
- 相手が強いなら、初球の狙いをどこに置くか
手順の言語が残ると、次回は同じ状況でも“やること”が先に出ます。
この積み重ねが、継続の質を上げます。
親がやりがちなNG対応と、効く対応の違い

家庭の会話は、能力よりも“終わり方”が子どもの思考を作ります。
同じ出来事でも、親の返し方で学習が変わります。
NG:叱って終わる(会話の終点が「萎縮」になる)
- 「言い訳するな」
- 「甘えるな」
- 「気合が足りない」
この型は、一瞬で静かになります。
しかし残るのは改善ではなく、感情を隠す方向の学習になりやすいのが注意点です。
OK:分解して渡す(会話の終点が「次の一手」になる)
叱る代わりに、質問で“条件”に分解します。
- それは自分で変えられる? 変えられない?
- 変えられる部分はどこ?
- 次は何を先にやる?
この返しを繰り返すと、子どもの中で「理由→次の手順」が自動化されます。
言い訳が減るのは、言わせないからではなく、言ったあと必ず“手順化”されるからです。
実際に使える「次の手順」に移す質問テンプレ
家庭で効くのは、長い説教ではなく短い問いです。
短い問いは、相手の脳内で“検索”を起こし、行動に落ちる言葉を引き出します。
すぐ使える質問(言語を手順へ移す)
- 「じゃあ次は何を変える?」
- 「同じ状況でもできる形にするとしたら?」
- 「今日の反省を1個だけ手順にすると?」
- 「次の試合で最初にやることは何?」
- 「崩れたのは、いつ?どの場面?」
ポイントは、答えを大きくしないことです。
“明日もやれるサイズ”にするほど、再現性が上がります。
手順化のコツは「1個だけ」に絞ること
改善案を増やしすぎると、実行率が下がります。
家庭では、まず1個だけ手順として固定し、「できたら追加」という順番が続きやすいです。
「できない理由」を資産化すると、再現性が伸びる
できない理由は、ネガティブではありません。
正しく扱えば「条件データ」になります。
- どんな条件で崩れるか
- 何が不足するとミスが増えるか
- どこで集中が切れるか
このデータを集められる人ほど、強くなります。
淡々として見える人は、感情がないのではなく、感情を手順へ変換できるから淡々と見えるのです。
家庭で「理由→手順」を繰り返すと、子どもは失敗を“素材”として扱えるようになります。
失敗の後に残るものが、自己否定ではなく次の設計図になるからです。
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大谷翔平両親できない理由を言わせないまとめ
「できない理由」を言わせない家庭とは、理由を禁止する家庭ではありません。
理由を言ってもいい。ただし、そこで終わらない。ここが本質です。
会話の終点を、
「理由」ではなく「次の手順」に固定する。
この小さな家庭文化が、長期的に効きます。
才能や気合に頼らず、“次も同じ形でやれる”仕組みが育つからです。

