ロサンゼルス・ドジャースがフィラデルフィア・フィリーズとの地区シリーズ初戦で5-3と逆転勝利を収めた一戦で、「サイン盗み」や「癖盗み」をめぐる議論が熱を帯びています。
テオスカー・ヘルナンデスの逆転3ランの直前、二塁走者のヤンデル・パヘスの仕草が話題となり、米メディアやファンの間で「癖を盗んだのでは?」との声が噴出。
しかし、被弾したマット・ストラム投手はSNSで強く反論しました。
何が議論の発端になったのか?
問題の場面は7回2死一・二塁、1点ビハインドの場面でした。打席にはテオスカー・ヘルナンデス。
ストラム投手が投じた外角高めの速球を完璧に捉え、右中間スタンドに逆転3ランを叩き込みました。
この劇的な一打に敵地は沈黙し、ドジャースベンチは大歓声。
大谷翔平もベンチで右手を突き上げ、感情を爆発させていました。
一方で、注目を集めたのは打球の行方ではなく、二塁走者・パヘスの動きでした。
リードを取りながら右手を横に突き出していた仕草が、中継映像にしっかりと映っていたのです。
パヘスの動きは「癖盗み」だったのか?
米「FOXスポーツ」のアナリスト、ベン・バーランダー氏は自身のX(旧Twitter)で、
と投稿。
握りや球種の情報をパヘスが読み取り、テオスカー・ヘルナンデスに伝えていた可能性を指摘しました。
バーランダー氏はさらに、
とも投稿。
フィリーズ側の投手にスキがあったという見解を示し、ファンの間でも
という議論が一気に拡散しました。
ストラム投手はどう反論したのか?

一方、被弾した当のストラム投手は自身のXでこの見方を完全否定しました。
ストラムは自身の投球フォームが球種を読まれるようなものではないと強調。
パヘスの動きは特定の球種を伝えるサインではなく、常に行っていた仕草だと主張しました。
MLBでは「癖盗み」は合法なのか?

ここで重要なのは、「癖盗み」と「サイン盗み」の違いです。
MLBでは、テクノロジーを使ったサイン盗み(例:アストロズの不正)は厳しく禁止されていますが、走者が目視で投手の癖や配球を読み取り、打者にジェスチャーで伝える行為はルール上合法とされています。
つまり、仮にパヘスがストラムの癖を読み取っていたとしても、それ自体は規約違反ではありません。
むしろ
として評価されるケースも多いのです。
今回の件は、フィリーズの投手側に
可能性もある一方で、ストラムの主張通り誤解である可能性も残っています。
ドジャースパヘス癖盗みまとめ
今回の「癖盗み」議論は、ポストシーズンの大舞台で起きた劇的な一打と相まって、大きな注目を集めました。
しかし、ストラム投手は強く反論し、実際に違反行為があったわけではありません。
むしろ、こうした駆け引きはMLBの試合の中で日常的に行われているものであり、合法的な戦術の一つといえます。
今後のシリーズでも、こうした「目には見えにくい攻防」が勝敗を左右する可能性があります。
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よくある質問(Q&A)
Q:ドジャースは実際に癖を盗んでいたのですか?
A:確証はありません。パヘスの動きが話題となりましたが、ストラム投手は否定しています。映像を見ても、明確な不正行為とは言えない状況です。
Q:癖盗みはMLBで違反になるのですか?
A:いいえ、合法です。テクノロジーを使ったサイン盗みは禁止されていますが、目視による癖盗みはルール違反ではありません。
Q:なぜこうした議論が起こりやすいのですか?
A:ポストシーズンでは一球一打が勝敗を分けるため、観客・メディア・選手の注目も高く、細かな動きが大きな話題になりやすいからです。
Q:フィリーズ側は対策できなかったのですか?
A:映像によると、ストラム投手の投球動作には一定の癖があり、それを隠す工夫が不足していた可能性があります。