大谷翔平選手の「好不調」は、打率やOPSのような結果の数字だけでは説明しにくいことがあります。
なぜなら本人が見ているのは、結果より手前にある“体と動きの状態”だからです。
数字が荒れていても落ち着いている日があり、逆に数字が良くても警戒している日がある。その差を生むのが、次のような「数字にならない指標」です。
なぜ大谷翔平は成績や打率を“調子判断の中心”に置かないのですか?

結果の数字は、相手投手・配球・守備位置・球場・風など、外部要因の影響を強く受けます。
一方で、調子の本体は「再現できる動きが出ているかどうか」です。
だから大谷選手は、結果を見て一喜一憂するよりも、再現性につながる“準備の質”と“動作の感触”を優先して確認します。
この判断軸があることで、たとえ凡打が続いても崩れにくく、修正も早くなります。
初動で「余計な力」が入っていないか?が最大のチェックになる理由は?
調子の良し悪しは、スイングや投球そのものより「最初の動き」に出やすいです。
大谷選手が最初に見ているのは、力みが先に立っていないかどうかです。
具体的にどこを感じ取っているのですか?
- テークバックで肩や前腕が張っていないか
- 立ち上がりで「振りにいく意識」が先行していないか
- 下半身主導で自然に動き出せているか
初動が自然に始まっていれば、たとえ結果が出ていなくても「状態は悪くない」と判断しやすくなります。
逆に、ここが固い日は“当たり”が出ても警戒が残ります。
タイミングを“後から合わせられる余白”があると何が変わるのですか?

調子が良いときほど、大谷選手はギリギリまで決め打ちしません。
つまり「最後に合わせられる」状態を残しています。
余白がある状態の特徴は?
- 球速が速くても慌てない
- 変化球でも体が止まらない
- 最後に微調整できる感覚がある
逆に、結果が出ていても「早めに動かないと間に合わない」と感じる日は、内部的には良い状態とは言いにくいです。
余白が消えると、対応幅が狭まり、波が大きくなってしまいます。
打球・球質の「感触」と「再現性」を重視すると何が安定するのですか?
大谷選手が大切にしているのは、“一発の当たり”よりも“同じ感触を何度出せるか”です。
再現性があると、結果がまだ追いついていない段階でも、上向きの兆候をつかめます。
具体的にどんな再現性を見ますか?
- 芯に当たったときの手応えが毎回似ている
- 打球の初速や伸び方が安定している
- 投球なら指のかかり方がブレない
これが揃っていれば、凡打が続いていても「中身は整ってきている」と判断できます。安定した感触は、安定した結果の“前兆”になりやすいからです。
「修正がすぐ浮かぶかどうか」で不調を測るのはなぜですか?

大谷選手は不調を、ミスの有無ではなく「修正のしやすさ」で見ています。
人はズレが起きても、原因が分かっていれば落ち着いて戻せます。反対に、原因が見えないズレは焦りを生み、動作に余計な力を混ぜてしまいます。
修正可能性が高い状態のサインは?
- 今のズレがどこから来ているか分かる
- 次の打席・次の回で何を直すか言語化できる
- 試合中に微調整できる感覚がある
この状態なら、結果が出ていなくても必要以上に揺れません。修正可能性がある限り、調子は“戻せる範囲”に収まっています。
感情がプレーに混ざっていないか?が最後の重要項目になる理由は?
意外に大きいのが、感情と動作が分離できているかどうかです。
大谷選手にとって危険なのは「結果が悪いこと」ではなく、感情が動作へ干渉し始めることです。
感情が混ざり始めたサインは?
- 凡退後に動きが変わっている
- 失点後に初球の質が落ちている
- 「取り返そう」という意識が動作を急がせる
感情が混ざると、初動が硬くなり、余白が消え、感触がバラつき、修正が遅れます。だから大谷選手は、感情の混入を“最優先で切り離す対象”として扱います。
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大谷翔平が調子を判断する数字ではない指標まとめ
大谷翔平選手が判断している「調子」とは、打ったか打たないか、抑えたか抑えなかったかだけではありません。
見ているのは結果より手前にある、次の5つの指標です。
- 初動の脱力
- 調整の余白
- 感触の再現性
- 修正可能性
- 感情の未接続
この5つが揃っていれば、数字が悪くても「問題なし」と判断できます。逆に、数字が良くてもどこかが崩れていれば警戒します。
だからこそ大谷選手は好不調の波が小さく、崩れても立て直しが速いのです。

