ドジャース大谷翔平投手がキャンプ初日にブルペンで27球。「良い強度。順調」の意味、WBCのスタンス、今季の二刀流再始動の軸を一問一答から肯定的に整理します。一問一答全文も掲載します。
結論から言うと、大谷翔平投手は今季を「投げられるか」ではなく、「1年を通して勝てる状態で回れるか」で設計しています。
ブルペン27球は、その設計が崩れていないことを示す確認作業です。WBCも“全力で楽しみ”と言い切りながら、投手起用は現実的な調整の枠内で判断する姿勢が語られました。
短期の熱狂と長期のキャリアを両方取りにいくための、優先順位がはっきりした一問一答です。
ブルペン27球は「仕上がり」ではなく「手応え」の証明です

キャンプ初日のブルペン入りは、今の段階で必要な強度を、必要な分だけ積み上げているサインです。
「良い強度で順調」という言葉は、無理のない範囲で再現性が出ていることを示します。
この“焦らない順調さ”こそが、二刀流のシーズンを成立させます。
強度を上げる前に、ブレを減らすのが勝ち方です
数字の派手さより、フォームと回復の整合性が優先です。
この時期に土台が揃えば、ライブBP、実戦へと上げていく局面で伸びが出ます。
WBCは前向き、起用は現実的|熱量と冷静さが両立しています

WBCを「野球界にとって大事な大会」と言い切り、全力で楽しみにしていると語っています。
同時に、調整面は「分からない」と率直に話し、今のうちにライブBPを進めたい意図も明確です。
気持ちは熱く、設計は冷静です。
“投げない”話題でも崩れないのは、1年を守るためです
球団の意向と自身の感覚を折り合わせると説明し、納得感のある整理をしています。
二刀流は感情で突っ込むほど難しくなります。だからこそ判断が丁寧です。
目標の中心は「健康で1年」|タイトルは“結果として近づく”ものです

サイ・ヤング賞については素直に「獲れれば素晴らしい」と語りつつ、候補に入る条件として「イニング」「健康」を挙げました。
これは守りではなく、勝ち筋の置き方です。
投打ともに回る一年を作れれば、結果がついてくる確率が最大化します。
「満足したら終わる」が示すのは、更新の継続です
優勝もMVPも「継続して初めて一流」と語り、積み上げの価値を強調しています。
勝ったあとに止まらないことが、次の勝ち方を連れてきます。
一問一答全文|キャンプ初日ブルペン入り27球「良い強度。順調」
――キャンプ地にはいつ頃入りましたか?
「2月の頭ぐらいに入って、ブルペンも今日で3回目です。良い強度で投げられているので、順調だと思います」
――WBCに向けて、どのくらいエキサイトしていますか?
「前回も良い試合が多かったですし、野球界にとって大事な大会だと思うので、全力で楽しみにしています」
――今年は怪我やリハビリがない状態で春を迎えましたが、例年と比べて感覚はどう違いますか?
「そうですね、ようやく通常のオフシーズンを過ごすことができました。(オフが)短かったのは良いことではあると思うので、その短い間の中でも、十分な準備はできたのかなと思います」
――Why?(なぜ?)
「You know what I mean?」(わかるでしょ?と英語で返答して笑いを誘う)
――ニューヨークの夕食会では英語でスピーチをしていましたが通訳の仕事がなくなってしまうのでは?
「いや、必要ですね。誰かが意地悪な質問をしてくるので、それを回避するために必要です(笑)」
――Dylan!(質問者がカリフォルニア・ポスト紙の名物記者の名前を呼んで笑いが起こる)
――サイ・ヤング賞はまだ獲得していない数少ないタイトルの一つですが、目標にしていますか?
「獲れればもちろん素晴らしいと思います。ただ、その付近(候補)に行くということは、それだけイニングも投げているということなので、健康で1年間回れれば、まずはそこが一番やるべきことかなと思います」
――昨季ポストシーズン近くまで二刀流でプレーして学んだことはありますか?
「久々にまず後半からですけど(投と打)2つやることのリズムに慣れてきたことと、2年前はDHだけでポストシーズンに出ていましたが、2つ出ながらあの短期の中で大事な試合をこなしていくのは、それなりに負担がかかることだと感じました。すごく良い経験ができたと思っています」
――WBCでチームを離れている間、投手としての調整はどう進める予定ですか?
「WBC期間中にどういうふうに調整できるかちょっと分からないので、今のうちにまずはライブBP(実戦形式の登板)もこなしたいですし。そのための今日のブルペンだったとは思っているので。また来週ライブBPを投げられれば、良い状態で持っていけるのかなと思います」
――開幕からフル回転できる今季は二刀流の選手として自分自身に何を期待していますか?
「まずは健康で、どちらも投打ともに1年間しっかり回ることが重要なことなので。それがチームにとっても自分にとっても一番大事なことだと思っています」
――昨シーズンの終盤に感じた疲労や負荷を踏まえて今年の取り組みに変化はありますか?
「緊迫感のある試合の中で、短期で連続して試合を回っていくのは、みんなそうですけど、キツい部分はあるとは思うので。2年前ですかね。DHで出ましたけど、それと去年は別の感覚ではるので、別の作業だったと感じています」
――ホワイトソックスの村上宗隆選手には会いましたか? また、メジャー1年目を迎える彼にアドバイスはありますか?
「まだ会っていないですね。何回かテキスト(携帯電話のメッセージ)でやり取りはしました。実際にはまだ会えていないですね。WBCもきますし、そこでまた色々話せれば嬉しいなと思います」
――デーブ・ロバーツ監督が「WBCでは投げない」という話をされていましたが、それは大谷選手が決めたことと言っていました。
「いろいろと話しながらという感じですね。チームの意向もありますし、僕の感覚とそこを折り合わせながら。DHはもちろん問題なく出られると思うので、そのための準備だけ、しっかりするという感じです」
――投打2つやる選手としてもどかしさのようなものはありますか?
「どうなんですかね。去年も後半からしか投げていないですし、まず1年間回って投げた後にこのタイミングが来れば、また全体的な捉え方は僕も含めてチーム側も違ったんでしょうけど。今の段階だと正直難しいのかなと感じは、納得はしています」
――保険の問題なども取り沙汰されていましたが、そこは関係なく球団との話し合いで決まったのですか?
「そうですね。保険の兼ね合いのフィジカルはやってもう通っているので、そこは問題ないかなと思います」
――野球選手としてワールドシリーズ優勝、MVPを獲得し、ここから目指す場所をどうイメージしていますか?
「ワールドシリーズで勝つのも、WBCで勝つのも、そこでMVPになるのも、1回やればいいというものではないので。それを継続して初めて『一流の選手』だとそう周りが評価してくれるのかなと思います。1回より2回のほうがいいですし、2回より3回のほうがいいですし、そういう感じで積み重ねていくことが大事なのかなと思っています」
――そこで満足することはない、ということですか?リセットするといいますか。
「満足したらやっぱり終わる時だと思うので。現時点でそう思っていないですし、逆にいえばそう思った時に(現役選手を)辞めればいいのかなと思っています」
――以前、WBCの他のメンバーについて「まだあまり分からない」と言っていましたが、調べていますか?
「勉強中ですね(笑)」
――エンゼルスの菊池投手が食事会などで交流したいと言っていましたが、チームにどうなじんでいきたいですか?
「まずはグラウンドの中でのコミュニケーションがとれれば一番いいのかなと思います。雄星さんも言っていたみたいですが、まだこちら側から僕ら(メジャー組)が合流するには少し時間がかかりますし、大会が始まるまで時間もないですし。まずはグラウンドの中でコミュニケーションをとれればいいのかなと思います」
――日本に戻るまでに、打席数やイニング数はどのくらい確保したいですか?
「打席は問題ないかなと。今日もライブBPを、もし時間があえば立とうかなと思っていましたし、そこは問題なくできました。ライブBPを投げることに関しても、こっちでやれることを全部やってから行ければ、シーズンに対して不安なくもっていけるのかなと思います」
――山本のライブBP登板を見守っていたが、どんな期待をしていますか?
「僕の期待はどうのこうの関係ないので。ファンの人の期待に十分応えているので。僕も由伸も、みんなそうですけど、終わったことはもう終わったことなので。今年また勝つことに集中できればいいんじゃないかと思います」
――今日の山本投手のライブBP登板はどう見えましたか?
「素晴らしかったと思います。まだまだ上げていく段階の球速とかに関してはあれだと思いますけど、コマンド(制球)も素晴らしかったと思いますし、(打席に立った)ウィル(・スミス)の反応を見た感じ、球はきてる感じはしていると思うので素晴らしかったと思います」
――日本に帰るまでのオープン戦での打席数はイメージしていますか?
「無理に上げようとは思っていません。今までのスケジュール通り、普通のキャンプを過ごしたらたぶん60打席くらい立てることに、トラジェクト(アーク※ロボットピッチングマシーン)含めて立つ感じになると思うので。その半分と考えたら30~40くらいでいいのかな。向こうに行ってから、またちょっと打席立つと思いますし、それでいいのかなと思っています」
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大谷翔平キャンプ初日一問一答まとめ
ブルペン27球は、見栄えではなく「良い強度」を積み上げる順調さの証明です。
WBCへの熱量は強く持ちながらも、起用は球団と折り合わせ、まず健康を最優先に設計しています。
今季の大谷翔平は、投打ともに1年回る土台を作りながら、結果として大きなタイトルへ近づく戦い方を選んでいます。

