米ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が「不法移民は出ていくべきだ」と語った――そんな刺激的な“発言”が、2025年6月中旬に海外X(旧Twitter)で爆発的に拡散しました。
しかし結論からいえば、これは完全なフェイクニュースです。
本記事では、発端から真相、拡散メカニズム、そしてデマを防ぐための具体策までを徹底解説します。
「何が起きたのか?」海外Xでバズった“移民デモ発言”の正体は?
6月10日、英語圏のパロディアカウント「Talkin’ Basabell」が、大谷選手がロサンゼルスで行われている移民取り締まりへの抗議デモについて
と語ったとする画像付きポストを投稿しました。
この投稿はわずか数日で10万件以上の「いいね」を獲得し、750万回以上閲覧されるなど一気に拡散しました。
「出所はどこ?」“Talkin’ Basabell”とは一体何者なのか?
問題のアカウントは、米人気野球ポッドキャスト「Talkin’ Baseball」を模倣したパロディアカウントです。
プロフィール欄には「PARODY(パロディ)」と明記されているものの、アイコンや投稿内容が本物と酷似しているため、多くのユーザーが公式情報と勘違いしました。
結果として、大谷選手のファンや一般ユーザーが真偽を確かめる前にシェアしたことがバズの引き金となりました。
「大手メディアはどう報じた?」信頼できる情報源が示す“発言ゼロ”の証拠とは?
CNN、ESPN、ロサンゼルス・タイムズなどの主要メディアは、大谷選手が抗議デモについてコメントした事実を一切報じていません。
さらに、ファクトチェック専門メディアも
と断定しています。
大谷選手は日頃から政治的な発言をほぼ行わず、野球に専念する姿勢を貫いています。
この点もフェイクニュース判定の重要な根拠となりました。

「なぜフェイクは拡散した?」SNSアルゴリズムと心理的バイアスの危険性は?
- アルゴリズムの拡散優遇
Xのアルゴリズムはエンゲージメントが高い投稿を優先表示します。炎上要素の強い“政治+スター選手”の組み合わせは格好の拡散材料でした。 - 確証バイアス
移民問題に強い関心を持つユーザーほど「有名人も賛同している」という情報に飛びつきやすく、真偽を確かめずにリポストしやすい傾向があります。 - 視覚トリック
プレスカンファレンスの実在映像を切り抜いた画像が付いており、視覚的な“本物感”が信憑性を底上げしました。

「ファンはどう対処すべき?」デマを見抜き拡散を防ぐ3つのポイントは?
- 公式ソースを確認する
MLB公式サイトやドジャース球団公式アカウント、信頼できる報道機関の記事をチェックしましょう。 - プロフィールと発信履歴を読む
パロディや風刺を示すキーワード(parody、satire)がないか確認し、過去投稿に虚偽情報がないかを観察します。 - 一次情報の有無を確かめる
記者会見やインタビュー動画が存在しない場合は、キャプション付き画像だけで判断しないよう注意が必要です。
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大谷翔平フェイクニュース拡散まとめ
大谷翔平選手が「移民デモ」について差別的な発言をしたという情報は、パロディアカウントによる完全なフェイクニュースでした。
SNS時代には、真偽不明の情報が一瞬で世界中に広まります。
それだけに、私たち一人ひとりが公式ソースを確認し、拡散前にワンテンポ考える“情報リテラシー”を持つことが不可欠です。
大谷選手のように、フィールドに集中するアスリートを守るためにも、誤情報に踊らされない冷静な対応を心掛けましょう。
よくある質問/Q&A
Q1. 大谷翔平選手は本当に移民デモにコメントしていないのですか?
A. 主要メディアや球団公式発表には一切記録がなく、ファクトチェックでも「発言の事実なし」と確認されています。
Q2. フェイクニュースかどうかを素早く見分けるコツはありますか?
A. ①公式ソースの有無、②投稿者のプロフィール、③一次情報(動画・音声)をチェックすることが有効です。
Q3. デマを拡散してしまった場合はどうすれば良いですか?
A. 該当ポストを削除し、正しい情報を共有することで被害拡大を防げます。また、訂正ポストを行うとより効果的です。
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