大谷翔平選手の“投げる大谷”が完全復活し、球界屈指の投球分析家として知られる「ピッチング・ニンジャ」ことロブ・フリードマン氏が米ポッドキャスト番組で痛快に絶賛しました。
氏は「すべてのボールが反則」とまで表現し、球速上昇やスイーパーの質的変化、縦スラの衝撃までを具体的に評価しています。
本稿では、その論点を整理しつつ、2025年シーズンの客観データと最新試合の実績を交えて、わかりやすく解説します。
ピッチング・ニンジャが言う「すべてのボールが反則」とは?
フリードマン氏は、まず全体的な球質の“反則級”な向上を指摘しています。
直球・スイーパー・縦スライダーなど、主要球種のいずれもが打者の予測とバット軌道を外し、空振りや弱い当たりを量産する設計になっているという見立てです。
特に縦に落ちるスライダーは、同一トンネルから鋭く落差を生み、見極めを極端に難しくします。
二刀流復帰後に投球の強度と制球が同時に高まったことで、
と受け取れるレベルに達している、という評価です。
球速は本当に上がっている?101.7マイルの意味は?
今季のハイライトのひとつが、自己最速となる101.7マイルの直球です。
速球の上限が伸びることは、見逃しゾーンの拡大と変化球の見極め難度の上昇に直結します。
加えて、速球が速くなるほど、同一腕の振りから投じるスイーパーや縦スラの体感速度差(緩急)も拡大します。
結果として、打者はファウルで粘ることさえ難しくなり、打球品質が下がる傾向が強まります。
スイーパーはどう変化したのか?曲がり幅が減っても効果は上がる?
スイーパーは「曲がり幅」だけが武器ではありません。
球速・回転効率・リリースの再現性が上がると、コマンド(狙った所に投げる力)も向上し、見逃しストライクやフロントドア/バックドアのラインを攻めやすくなります。
曲がりがややコンパクトでも、初期球速が高く、終盤でスパッと角が立つと、打者は“曲がり”を視認する前にスイングの意思決定を迫られます。
今季の大谷選手は、この「速くて切れる」スイーパーに仕上がっているのが特徴です。
「投げない方がいい」論は的外れ?二刀流のリスクとリターンはどう評価すべき?
という慎重論は、コンディション管理の観点では理解できます。
しかし現状の大谷選手は、短いイニングの高効率運用(いわゆるオープナー的起用)でリスクを抑えつつ、チームにとって大きな勝率寄与を生む投球内容です。
投打の相乗効果により相手ベンチのリソース配分(投手起用・守備シフト・代打タイミング)を狂わせ、ゲームプランを根底から難しくします。
よって、健康面のモニタリングを前提とすれば、
という結論になります。

復帰後の具体的な結果はどうだった?
復帰直後から、短いイニングでも高密度に三振と弱い当たりを積み上げています。
象徴的だったのは、復帰3登板目での自己最速更新と、直近の強打線相手にも空振りを量産したゲームです。
特筆すべきは、投球だけでなく打撃でも同日にビッグインパクトを残している点で、投打両面の“主役級”パフォーマンスが相手の策を奪っています。
ワールドシリーズ最終回を“WBC再現”で締める可能性は?
フリードマン氏が夢想した「WBCの再現」は、現実的な選択肢にもなり得ます。
短いイニングでの出力最大化、相手の初見性、そしてブルペンの柔軟運用を前提にすれば、シリーズの特定シチュエーションで大谷選手が「究極の切り札」になる設計は合理的です。
もちろん、チームの投手層・相手打線の左右バランス・連投可否といった条件はありますが、現状の球威と球質であれば、終盤の1イニングに限定しても勝敗を左右する破壊力を備えています。
※大谷翔平選手やドジャースの最新情報発信!ショウタイムズ【公式】はコチラ
大谷翔平ピッチングすべてのボール反則まとめ
大谷翔平選手の投球は、球速の上限と球種の質が同時に引き上がり、ピッチング・ニンジャが言う「反則級」の域に入っています。
スイーパーは“曲がり幅”よりも“速さ×切れ×再現性”で勝ち、縦スラはトンネル効果で見極め不能。
適切なイニング配分とコンディショニングを続ければ、二刀流起用はむしろチームの勝率を押し上げます。
将来的な“WBCの再現”も、戦術として十分視野に入る完成度です。
よくある質問(Q&A)
Q1:なぜ101.7マイルが重要なのですか?
A:直球の上限が上がると、見逃しゾーンが広がり、変化球の効果が増幅します。打者はスイングの意思決定を早められ、結果として空振りや弱い打球が増えます。
Q2:スイーパーの曲がり幅が減ったのに良くなったのはなぜですか?
A:球速上昇と終盤の切れ、そしてコマンドの向上で“打者が見極める前に振らされる”球に変化したためです。
Q3:「投げない方がいい」という意見への反論は?
A:短いイニングの高効率運用でリスクを抑えつつ、勝率への貢献が大きい現状では、二刀流のリターンが上回っています。
Q4:終盤の抑え起用は本当に有効ですか?
A:相手に初見性があり、球威・球質がピークの1イニング運用は理にかないます。投手層や対戦状況次第で強力な勝ち筋になり得ます。
Q5:今後の課題は何ですか?
A:登板間の回復管理、登板と打撃の負荷バランス、そしてポストシーズンに向けた連投耐性の見極めです。これらを適切にマネジメントできれば、最高到達点はさらに上がります。