スミスの配球とフレーミングは本当に影響しているのか?
ドジャースのエース・山本由伸投手が10月8日(日本時間9日)のフィリーズとの地区シリーズ第3戦で4回0/3・67球・6安打3失点で降板しました。
3回まではノーヒットピッチングと完璧な立ち上がりを見せたものの、4回先頭・シュワーバーへの155キロのフォーシームが甘く入り、飛距離455フィート(約139メートル)の特大弾を浴びたことをきっかけに試合が一変しました。
この試合でマスクをかぶったのは正捕手ウィル・スミス。
地元メディアは
「スミスの配球が読まれていたのではないか」
と問題提起しています。
特に2ストライクに追い込んだ後の配球が
「高確率で速球」
と予測されていた点を指摘し、打者に狙い撃ちされていた可能性が浮上しています。
なぜLAメディアはスミスの配球を疑問視しているのか?
LAのドジャース専門メディアでは、スミスの配球パターンがシンプルすぎるとする声が上がっています。
特に、ロートベットがマスクをかぶる試合では投手陣が安定している点を比較し、
「偶然ではない」
とする論調もあります。
また、キャッチャーのフレーミング技術にも注目が集まっています。
ストライク・ボールの際どい判定を有利に運ぶフレーミング力は、現代MLBにおいて非常に重要な要素です。
しかしスミスはこの分野で苦戦しており、シーズン通算のフレーミング指標は「-10」で57人中56位、直近2年では「-18」と球界最低水準に位置しています。
この数字が示すのは、ストライクに見せる技術の欠如です。
つまり、ピッチャーが投げた好球も、スミスの捕球によってストライクと判定されにくい状況が続いている可能性があります。
山本の好投から一転した第4回、何が起きたのか?
試合序盤、山本は冷静沈着なピッチングでフィリーズ打線を翻弄していました。
しかし、4回に先頭打者シュワーバーに一発を浴びて以降、配球が読まれているような打撃が続きました。
2本の安打を許して失点を重ね、5回も連打でピンチを招き、無念の降板。
試合後、LAメディアは
「捕手スミスのリードとフレーミングが試合を左右したのではないか」
という分析を展開しました。
フレーミングの差が生む“カウント不利”の連鎖
フレーミング力の低さは、ボール判定の増加→カウント不利→配球が限られる→打者に狙い撃ちされる、という悪循環を生みます。
特にフィリーズの上位打線のような選球眼の優れた打者に対しては、その差が如実に表れます。
スミスの起用は今後どうなるのか?

ドジャースはここ数年、捕手スミスの攻撃力を重視してきましたが、ポストシーズンではリード面や守備面の重要性が高まります。
今後のシリーズでベン・ロートベットの起用機会が増える可能性もあります。
山本、スネル、ヤマモトといった先発陣の持ち味を最大限に引き出すためには、捕手の配球・フレーミング戦略がカギとなるでしょう。
山本由伸炎上裏に正捕手スミスの影まとめ
山本由伸の第3戦での“炎上”は、単なる失投だけではなく、捕手ウィル・スミスの配球傾向とフレーミング能力の低さが複合的に影響していた可能性があります。
ドジャースが次戦以降、どの捕手を起用し、どのような配球戦略を採用するかがシリーズの行方を左右する重要なポイントになりそうです。
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よくある質問(Q&A)
Q1:スミスのフレーミング指標「-18」とは何ですか?
A:フレーミング指標は、捕手がストライク・ボールの際どいコースをストライクとして判定させる能力を数値化したものです。「-18」は直近2年間でメジャー最下位を意味し、多くのストライクを逃していることを示します。
Q2:ロートベットがマスクをかぶった試合では成績が良いのですか?
A:LAメディアによると、ロートベット起用時の方が投手陣が安定している傾向があるとされています。これは配球傾向やフレーミング能力の差が影響している可能性があります。
Q3:山本由伸の失投は偶然ではないのですか?
A:もちろん失投そのものも要因ですが、打者が配球を読みやすい状況や、ボール判定の増加で不利なカウントになっていたことも背景にあります。つまり、複数の要素が重なった結果といえます。