ロサンゼルス・ドジャースは米国時間9月25日(日本時間26日)、本拠地ダイヤモンドバックス戦で8-0と快勝し、ナ・リーグ西地区で4年連続の地区優勝を決めました。
その試合で先発した 山本由伸 投手は6回4安打無失点、7奪三振と見事なピッチングを披露。
この日、山本は “過去113年間でわずか2人しか達成していない” 驚異の記録に到達したと、データ提供会社オプタスタッツが公式発表しました。
彼が達成したのは以下5項目すべて:
- 奪三振200個以上
- 防御率2.50未満
- 被打率.200未満
- WHIP(1イニングあたり許した走者数)1.00未満
- 許した長打数35本未満
山本は、この2025年シーズンに 12勝8敗、防御率2.49、奪三振201、WHIP0.99、被打率.183 といった数字を記録。
これらすべての条件を満たした投手は、1913年以降で ボブ・ギブソン のみとされており、山本は2人目の快挙となります。
以下では、この偉業の意味と背景を、データとともに深掘りしていきます。
なぜ5項目すべてを達成するのが驚異なのか?

奪三振、防御率、被打率、WHIP、長打数――これらはそれぞれ異なる軸で投手能力を測る指標です。
例えば、三振を多く取る投手でも被打率が高くては打たれやすさが目立ちますし、防御率を抑えていても長打を多く許していては一発で崩れるリスクがあります。
これら5項目すべてを同時に達成するには、
など多方面でのハイレベルなバランスが求められます。
また、この記録が“113年間”という長い歴史において僅か2人しか達成していないという点が、山本の“超一流ぶり”を際立たせています。
山本由伸が地区優勝を決めた“12勝目”の裏にあった偉大な数字
この地区優勝を決めた勝利は、山本にとって今シーズン 12勝目。
同時に先述した5項目のうち、特に“200奪三振”と“防御率2.50未満”というハードルをクリアする数字であり、名実ともに文句なしのシーズンと言えます。
ドジャース公式や各種統計サイトによれば、山本のこのシーズン成績は 防御率2.49、奪三振201、WHIP0.99、被打率.183 という極めて優秀なものになっています。
この数字をもとに、以下の見出しで彼の強さを具体的に見ていきましょう。
彼の強さはどこに現れているのか?
三振を奪う力:奪三振200超え
山本はこのシーズン 201奪三振 を記録。
この数字だけでも十分に目立つ成績ですが、それを他の高難易度条件と並行して達成している点が特筆すべきところです。
被打率と被長打を徹底抑制
被打率 .183、許した長打数も35本未満という水準は、甘い球を打たせない能力、配球の巧みさ、緩急・球種使い分けが極めて優れていることを示します。
これだけの制球・変化球の質がないと、数字として両立させるのは難しいでしょう。
防御率とWHIPの安定性
防御率2.49、WHIP0.99 という数字はランナーを許さず要所を締める投球スタイルを端的に示しています。
WHIPが1.00未満ということは、1イニングあたり平均1人もランナーを許さないということ。
この水準をシーズンを通じて保つのは容易ではありません。
歴史的偉人・ボブ・ギブソンとの共通点
これまでこの5項目すべてを満たしたのは、1968年の名投手 ボブ・ギブソン(セントルイス・カージナルス) のみ。
ギブソンはこの年、非常に支配的なシーズンを送り、サイ・ヤング賞も獲得しています。
山本がギブソンと肩を並べる形でこの記録に名を刻んだという点が、まさに“超一流の証”と言えるでしょう。
今後への期待と残り試合での注目点
この偉大な領域に到達した山本ですが、まだシーズンは終盤。
今後さらなる登板で、勝ち星を伸ばすことはもちろん、完投数や被本塁打数、無四球試合など、他の“飛び地的な記録”にも挑める余地があります。
また、ポストシーズンや大舞台でこのような精度の高い投球を発揮できれば、投手としての評価はさらに高まるでしょう。
山本由伸メジャー113年で2人だけの記録まとめ
山本由伸のシーズンは、数字で見ても歴史に残る偉業で満ちています。
113年のメジャーの歴史で、5項目すべてを満たしたのはボブ・ギブソンと山本由伸の2人だけという点が、彼の突出した安定感と高い完成度を物語っています。
今後の登板やポストシーズンでさらなる記録を打ち立て、野球史にその名を刻み続けることを期待したいです。
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よくある質問 / Q&A
Q1. なぜ1913年以降という区切りなのですか?
A. メジャーリーグで防御率が公式記録とされたのが1913年以降とされる統計区分があるためです。この基準での比較において“過去113年間”という枠組みが用いられています。
Q2. 他にも近い記録を達成している選手はいないのですか?
A. 5項目すべてを同時に満たすのは極めて難しく、報じられている限りではギブソンと山本の2人のみしか達成例はありません(オプタスタッツの発表による)。
Q3. この記録は投手の評価にどれだけ影響しますか?
A. 非常に大きな影響があると考えられます。記録的な安定性と総合力が証明されるため、サイ・ヤング投票、契約評価、歴史的評価などで注目される要素になります。
Q4. この5項目以外にも注目すべき指標はありますか?
A. 完投数、QS率(先発6回以上責任投球率)、被本塁打率、与四球率なども重要です。また、ポストシーズンでの強さも大きな評価対象になります。
Q5. 日本人投手でこのような記録に到達したのは初めてですか?
A. メジャーでこの5項目すべてを満たした選手が日本人で初めてという明言はされていませんが、報道ベースでは非常に稀であり、日本投手史上でも突出した偉業と評価される可能性が高いです。