米大リーグ、ロサンゼルス・ドジャースのルーキー右腕・佐々木朗希投手(23歳)が、2025年10月9日(日本時間10日)のナ・リーグ地区シリーズ第4戦で歴史的な快投を見せました。
8回から10回までの3イニングを無安打・無失点・無走者という“3回完全”で抑え、ドジャースはシリーズを3勝1敗としてナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)進出を決めました。
さらに、この投球はメジャー史上初の快挙でもあります。
リリーフで3回を完全投球?なぜこの起用が実現したのか?
この試合は1対1の同点で迎えた8回裏、ドジャースは佐々木投手を投入しました。
8回はシュワーバーを右飛、ハーパーを三飛、ボームを二ゴロに抑え、完璧な立ち上がりを見せました。
9回も続投し、マーシュを二ゴロ、リアルミュートを空振り三振、ケプラーを三飛で退けました。
さらに10回もマウンドに上がり、カステヤノスを三ゴロ、ストットを見逃し三振、ターナーを右直に仕留め、打者9人を36球でパーフェクトに抑える圧巻の投球でした。
通常、リリーフ投手が複数イニングにまたがって登板する
はリスクが高く、ポストシーズンでは特に珍しい起用です。
ドジャースは試合終盤の重要な局面で、佐々木投手の圧倒的な球威と安定感に全てを託した形になりました。
この試合が佐々木投手にとってリリーフでの初めてのイニングまたぎとなりましたが、その内容は期待を大きく上回るものでした。
シリーズ決定勝利でメジャー史上初?どんな記録なのか?

この快投を受けて、アメリカのデータ会社「オプタスタッツ」は公式X(旧Twitter)で次のように発表しました。
これは、チームがシリーズ突破を決めた試合において、8〜10回を無安打・無失点・無走者で投げ切った投手が史上初という意味です。
しかも、勝利投手である必要はなく、チームがシリーズを決めた勝利試合における投球内容が評価対象になっています。
つまり、佐々木投手はチームのシリーズ突破を決定づける試合で、歴史に名を刻む圧巻のパフォーマンスを披露したということです。
なぜこの投球が特別なのか?
佐々木投手の投球が歴史的な意味を持つ理由は複数あります。
- リリーフでのイニングまたぎという起用の特殊性
ポストシーズンではリリーフ投手が3イニングを投げるケースは極めて稀です。 - シリーズ突破という舞台
ただの好投ではなく、チームのシーズン行方を決定づける大一番での投球でした。 - 完全投球という内容
3イニングで9人全員を抑える内容は、数字の上でもインパクトが大きいです。 - ルーキーとしての達成
若干23歳の新人投手がこの舞台でこの記録を残したという点も、ファンやメディアに強烈な印象を与えました。
さらに、この日の最速球は100.7マイル(約162キロ)を計測し、圧倒的な球威と制球力を兼ね備えた投球内容でした。
フォーシームとカットボールを巧みに使い分け、強打者たちを完全に封じ込めた姿はまさに“支配的”でした。
佐々木朗希の今後に与える影響は?
今回の歴史的な投球は、佐々木投手の評価をさらに高めるきっかけになりました。
先発・中継ぎのどちらでも結果を残せる柔軟な投手であることを証明し、チームにとっても今後の起用プランに幅が広がる材料となります。
ポストシーズンという極限の舞台で結果を出したことは、本人にとっても大きな自信になるはずです。
将来的にはクローザーや複数イニング型のリリーフとしての起用も視野に入るかもしれません。
佐々木朗希シリーズ決定勝利でメジャー史上初記録まとめ
- 佐々木朗希投手は、地区シリーズ第4戦で8〜10回の3イニングを完全投球で抑えました。
- この投球により、シリーズ決定勝利で8・9・10回をパーフェクトに投げ切った史上初の投手となりました。
- イニングまたぎでの起用、完全投球という内容、そしてシリーズ突破という舞台の重みが重なり、この記録は歴史的な意味を持っています。
- ルーキーイヤーでの快挙は、今後のキャリアにおいても大きなインパクトを与えるものです。
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よくある質問/Q&A
Q1. シリーズ決定勝利とは何ですか?
A1. シリーズ決定勝利とは、ポストシーズンにおいてその試合に勝利するとシリーズ突破が決定する試合のことです。今回は第4戦での勝利が該当します。
Q2. 完全投球とはどのような内容ですか?
A2. 完全投球とは、無安打・無四球・無死球で打者をすべて凡退に抑える投球内容のことです。3イニングにわたってリリーフで達成するのは極めて珍しいです。
Q3. 投手自身が勝利投手でなくても記録は認められるのですか?
A3. はい。オプタスタッツの基準では、チームのシリーズ決定勝利において8〜10回を完全に抑えた投手が対象であり、勝利投手であるかは問いません。
Q4. 今後もこのような回またぎリリーフは増える可能性がありますか?
A4. 回またぎリリーフは負担が大きいため常に行われるわけではありませんが、信頼できる投手に対しては重要な局面で再び採用される可能性があります。
Q5. この記録が野球界に与える影響はありますか?
A5. 若手投手の多様な起用法への関心が高まり、ポストシーズンでの戦略がさらに進化する可能性があります。また、日本人投手の新たな伝説として長く語り継がれるでしょう。