なぜベッツは「ショートでシーズンを終えられるか分からなかった」のか?
ロサンゼルス・ドジャースのムーキー・ベッツ選手は、2025年シーズンを通して遊撃(ショート)を守り抜きました。
シーズン終盤には打率.299、6本塁打と打撃も復調し、ナ・リーグ西地区優勝に大きく貢献しました。
しかし、開幕当初のベッツは
「最後までここ(ショート)でシーズンを終えられるか分からなかった」
と不安を抱えていたのです。
昨季は65試合でショートを守ったものの途中で外野に戻っており、148試合も遊撃を守り続けた今季はまさに挑戦の連続でした。
ベッツは
「信頼の問題とかいろいろな理由で、本当にどうなるか分からなかった」
と正直な心境を吐露しています。
遊撃守備を「自然にプレーできる」ようになったきっかけとは?
ベッツはレッドソックス時代から二塁を守る経験はありましたが、遊撃の本格挑戦は昨季が初めてでした。
オフにはコーチのクリス・ウッドワード氏、親友でエンゼルスのベンチコーチを務めるライアン・ゴインズ氏、そして名遊撃手トロイ・トゥロウィツキー氏らと徹底的な練習を重ねました。
その結果、
「考えなくても自然に動ける瞬間」
が訪れたといいます。
「もう、ただプレーできるんだよ。今ではショートの守備に入るときでも右翼に行くときの感覚なんだ。自分を信じて、ただ楽しむだけ」
と語る姿からも、自信とリラックスが伝わってきます。
デーブ・ロバーツ監督も、8月下旬のレッズ戦でバックハンドの華麗な守備を見て
「ショートとしての運動能力を完全に発揮した瞬間だった」
と感じたと明かしています。
なぜ深刻な打撃不振から復活できたのか?
一方で、今季のベッツは夏場に打撃不振に苦しみました。
多くの人は守備位置の転向が原因と考えていましたが、実際はキャンプ終盤にウイルス感染し、約9キロの体重減少と筋力低下によりスイング改造を余儀なくされたことが背景にありました。
8月8日には
「自分のシーズンは終わった」
と漏らしたほどでしたが、その後の45試合で打率.309、OPS.874、9本塁打、34打点と完全復活を遂げます。
その理由について、ベッツは
「失敗を受け入れたことが大きかった」
と語っています。
「失敗をネガティブに捉えるのではなく、『ああ、これは違うな』と考えて次に進めるようになった。落ち込むことも悩むこともなくなったことで、前向きになり状況が好転した」
と心境の変化を明かしました。
精神面での成長が復活劇のカギだったのです。
シーズンを通してショートを守り抜いたことの意味とは?

ベッツは
「シーズンを通してやり遂げられたことを誇りに思っている」
と語り、メジャーリーグでショートを守るという目標を達成できたことに満足感をにじませています。
守備でも攻撃でも苦難を乗り越えたこのシーズンは、キャリアの中でも特別な意味を持つものになりました。
ムーキーベッツ遊撃転向打撃不振苦悩まとめ
ムーキー・ベッツは、遊撃転向によるプレッシャーとウイルス感染による打撃不振という二重の壁を乗り越え、シーズン終盤には守備でも打撃でもチームの柱となりました。
技術面の成長だけでなく、心の持ちようを変えたことが復活の鍵であり、彼の姿勢は多くのファンや若手選手にも大きな示唆を与えています。
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よくある質問(Q&A)
Q:なぜベッツは遊撃転向に不安を感じていたのですか?
A:昨季は途中で外野に戻った経緯があり、信頼や適応への不安があったためです。
Q:打撃不振の本当の原因は何ですか?
A:キャンプ終盤のウイルス感染で体重と筋力が落ち、スイングを変えざるを得なかったことが主因です。
Q:復活のきっかけとなったのは何ですか?
A:「失敗を受け入れる」という心境の変化が大きな転機となり、打撃も守備も自然体で臨めるようになりました。
Q:ベッツが今季ショートを守り抜いた意義は?
A:守備面での安定と精神的成長が両立し、ドジャースの地区優勝に貢献する原動力となりました。