佐々木朗希の復活劇はどのようにして始まったのか?

右肩のインピンジメント症候群からの復帰を果たし、ドジャースのポストシーズンで重要な役割を担っている佐々木朗希投手(23歳)。
復帰までの道のりは決して平坦ではありませんでしたが、その裏には綿密なフィジカル強化と、チームスタッフの信頼に支えられた“予言”がありました。
シーズン終盤の9月24日にメジャー復帰を果たした佐々木は、その後ポストシーズン序盤で不安視されていた救援陣を救う活躍を見せています。
フィリーズとの地区シリーズを迎える前日には、彼自身の口から感謝の言葉が語られました。
「時間はかかりましたけど、トレーナーだったり、コーチだったり、いろんな人に育ててもらって、今ここまで状態を上げることができたので、そこには本当に、すごく感謝してますし、それを残りのポストシーズン、来年以降のパフォーマンスとして発揮したいです」
どんな“予言”が佐々木の背中を押したのか?
5月中旬、右肩の故障で離脱した佐々木がリハビリに励んでいた頃、あるコーチから励ましのメッセージを受け取りました。
ストレングス&コンディショニング担当のトラビス・スミスコーチがこう語りかけたのです。
「シーズン終盤、そしてポストシーズンで君の力が必要になる。だから、この調子で頑張ろう」
7月の時点でスミスコーチは
「彼はシーズン中に必ず戻ってくる」
と確信していました。
筋力アップだけでなく、日々のルーティンを確立したことが、佐々木が本来の姿を取り戻す鍵だったと強調しています。
「もちろん筋力もついたが、しっかりしたルーティンを築けたことが、彼本来の姿、自分らしさを取り戻す大きな要因になった。我々としても、それが目的だった。結果になって表れて、僕もワクワクするし、うれしいね」
復帰当初の評価は?ロバーツ監督の本音とは?
8月中旬に実戦復帰した時点では、周囲の見方は厳しいものでした。
デーブ・ロバーツ監督は
「彼の今後はまだ分からない。先発陣はみんないい投球をしている。ロウキは圧倒的な結果を出さないといけない」
と話し、信頼を得るには結果が必要であることを明言していました。
しかし、佐々木はその言葉を行動で覆します。
シーズン最後の5試合で圧倒的な投球を見せ、ポストシーズンではリリーフとして連続セーブを記録。
ロバーツ監督も
「彼は別人になったように見える。自信と確信がある」
と評価を一変させました。
コーチとの関係が生んだ“闘争心”とは?
スミスコーチは、日本人選手との距離を縮めるため、日常的に日本語を学んでいました。
「オハヨウ」「オツカレチャーン」
などのフレーズに加え、
「ナメンナ」
という言葉は佐々木から教わったそうです。
このような関係性が、リハビリ期間中の佐々木にとって精神的な支えとなりました。
「『絶対に戻りたい』という気持ちは伝わってきていた。それは疑いようがなかった」
とコーチは語ります。
内なる競争心を見抜いていたからこそ、彼は佐々木の復活を信じ続けました。
佐々木朗希自身が感じた“完全復活”の手応えとは?
復帰後の佐々木は、自らの投球に確かな手応えを得ています。
「100マイル投げられて、自分の出せるであろうパフォーマンスが出せるようになって、球速だけじゃなくて、コントロール、変化球も自分の思うようなボールが投げられることによって、自信を持って試合に挑めてるなって感じます」
敵地フィラデルフィアの熱狂的なファンの前でも、堂々とした投球で2試合連続セーブ。表情にも充実感がにじみ、まさに“完全復活”を印象付けました。
佐々木朗希復活の裏側まとめ
佐々木朗希の復活の裏には、フィジカル強化や技術の改善だけでなく、スミスコーチによる「君は必ず戻ってくる」という強い信頼と予言がありました。
厳しい環境の中でも競争心を燃やし続けた佐々木は、ドジャースのポストシーズンに欠かせない存在となりつつあります。
これからの活躍にも大きな期待が集まります。
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よくある質問(Q&A)
Q:佐々木朗希はなぜリリーフ起用になったのですか?
A:肩の故障明けということもあり、まずは短いイニングで力を発揮できるリリーフ起用から復帰しました。結果的にその役割がハマり、クローザー候補にまで浮上しています。
Q:スミスコーチとはどんな人物ですか?
A:ドジャースのストレングス&コンディショニング担当で、日本人選手との信頼関係も厚く、日常的に日本語を学ぶなど、選手との距離を縮めています。
Q:今後、佐々木朗希は先発に戻る可能性はありますか?
A:チーム状況や本人のコンディション次第ですが、将来的に再び先発ローテーションに戻る可能性は十分あります。今はポストシーズンでリリーフとして重要な役割を担っています。