ドジャース大谷翔平選手が試合で着用しているバッティンググローブを見ると、多くのファンは「意外と薄い」「シンプル」という印象を受けます。
一般的には「厚いほうがクッション性があってパワーも伝わりやすそう」と考えがちですが、大谷は逆に“薄手のグローブ”を選ぶタイプです。
大谷のバッティンググローブの選び方を一言でまとめると、
- 「薄い=力が逃げる」ではなく
- 「薄い=手に入る“情報量”が増える」
という発想で捉えていると言えます。
- なぜ大谷翔平は“薄手”のバッティンググローブを選ぶのか?
- 薄手グローブが「感覚の可視化ツール」になる理由とは?
- 一般のプレーヤーはどう活かせばいいのか?
を、肯定的かつ分かりやすく解説していきます。
大谷翔平はなぜ“薄手バッティンググローブ”を選ぶのか?

大谷翔平選手のバッティンググローブの特徴として、
- 全体的に“ゴツすぎない”設計
- 手のひら側がスリムで、素手に近いフィット感
- バットとの一体感を重視したモデル
といったポイントが挙げられます。
ここで重要なのは、大谷がバッティンググローブを「守るための手袋」以上に「感覚を高めるツール」として扱っている点です。
「薄い=情報量が増える」とはどういうことか?
バッティングのインパクト瞬間には、
- 芯をどれくらい外したのか
- バットのグリップが手の中でどれだけ動いたか
- 打球の伸び方・詰まった時の“イヤな振動”
といった情報が、すべて“手”に返ってきます。
厚手のグローブはクッション性が高い反面、
- 振動を吸収してしまう
- バットの細かなズレが分かりにくくなる
というデメリットもあります。
一方、大谷が好むような薄手グローブは、素手に近い感覚でグリップや打球の情報を拾いやすいため、
- 「今のはほんの少しヘッドが遅れた」
- 「もう1ミリだけ指の力を抜いた方がヘッドが走る」
- 「今日の自分のスイング軌道は、ここがズレている」
という“微差”を、打席ごとに修正しやすくなります。
大谷にとって薄手バッティンググローブは、
「感覚を可視化してくれるセンサー付きインターフェース」のような存在と言えるのです。
薄手バッティンググローブは何が違う?どんなメリットがあるのか?
では、具体的に「薄手バッティンググローブ」にはどんなメリットがあるのでしょうか。ここでは、大谷のスタイルともつながるポイントを整理していきます。
握り込みの強弱を“ミリ単位”で調整しやすいのはなぜ?
薄手のグローブは、手のひらとバットの距離が近く、布やクッションの“層”が少ないため、
- 指先の力加減
- 手のひらの“どこ”でバットを感じているか
- 親指・人差し指・小指のどこに負荷がかかっているか
といった感覚がダイレクトに伝わりやすくなります。
その結果、大谷のようなトップレベルの打者は、
- 「今日はもう少し指先で引っかけ気味に持つ」
- 「逆方向を狙いたいから、グリップを深く」
- 「変化球対応を優先して、握りを少しだけ緩く」
といった“ミリ単位のチューニング”を打席ごとに行いやすくなります。
これは、バットを単なる道具ではなく、
「自分の身体の延長として扱う」ための重要な条件と言えます。
打球のフィードバックが手に伝わりやすいメリットとは?
薄手のグローブは、インパクトの振動や打球感を素手に近いレベルで伝えてくれます。
- 芯でとらえた「気持ちいい打球」
- わずかに詰まったときの“嫌な振動”
- 先っぽor根っこの打球の違い
などが手の感覚としてクリアに入ってくるため、
1スイングごとに「正解/不正解」のデータが蓄積されていきます。
これにより大谷クラスになると、
- 「今日の自分のヘッドの入り方はいい」
- 「少しだけ押し込みが浅いから、次の打席で修正しよう」
といった判断を、コーチの映像チェックを待たずに“その場で”行うことができるのです。
スイング軌道のズレが瞬時に分かる理由とは?
バットのグリップが手の中でわずかにズレると、
- ヘッドの出る角度
- フェイスの向き
- インパクトの瞬間の押し込み具合
が変化します。
厚手のグローブだと、この“わずかなズレ”が手に伝わりにくく、
「なぜ打球が上がらないのか」「なぜ引っ掛けが増えるのか」が分かりづらくなります。
一方、薄手グローブでは、
- ちょっとだけグリップが転がった
- 指先のかかり方がさっきと違う
- ヘッドが遅れて“押し切れなかった”感覚がある
といった“誤差の原因”が感覚として分かるようになります。
大谷が薄手グローブを好む背景には、
「スイングのズレをいち早く察知し、短いスパンで修正していく」
という、シーズンを通した“微調整力”の高さがあると考えられます。
薄手バッティンググローブは“パワーが逃げる・ケガしやすい”心配はないのか?

ここで多くのプレーヤーが気になるのが、
- 「薄いと、力が逃げそう」
- 「手が痛くなりそう」
- 「マメや皮むけが増えない?」
といった不安です。
「薄い=パワーが逃げる」というイメージは本当?
実際には、バットへのパワー伝達は、
- 下半身から生まれた力を
- 体幹を通して
- 最後に腕と手首を介してバットに伝える
という“全身連動”で決まります。
バッティンググローブの厚さは、その中のごく一部の要素でしかありません。
むしろ、薄手でフィット感が高いグローブは、
- グリップとの滑りを抑える
- 手とバットの一体感を高める
- 無駄な力みを減らすことでヘッドスピードを上げやすくする
といった効果が期待でき、
「正しく使えば、パワーが逃げるどころか効率よく伝えられる」と言えます。
手の保護と“感覚”はどう両立させればいいのか?
もちろん、極限まで薄くすれば良いわけではなく、
- インパクトの衝撃から手を守る
- マメ・皮むけのリスクを減らす
- 長時間の練習に耐えられる耐久性を確保する
という“守りの機能”も欠かせません。
そのためプロレベルのバッティンググローブは、
- 手のひら部分は薄く・しなやかに
- 衝撃が集まりやすいポイントのみ適度な補強
- グリップと手の一体感を損なわない設計
というように、「保護」と「感覚」のバランスを高次元で両立させた設計になっていることが多いです。
大谷のように“薄手でありながら試合で使える”グローブは、まさにこのバランスが取れたモデルと言えます。
大谷翔平の“薄手バッティンググローブ思考”から一般プレーヤーは何を学べるのか?
大谷のレベルには届かなくても、
私たちアマチュアや学生プレーヤーが真似できるポイントはたくさんあります。
まずは「何を感じたいのか?」から逆算してグローブを選ぶべき?
バッティンググローブを選ぶとき、
- デザインがかっこいいから
- チームメイトと同じメーカーだから
- セールで安くなっていたから
といった理由だけで選んでしまうケースは少なくありません。
しかし、大谷の考え方をヒントにするなら、
- 自分は何を一番“感じ取りたい”のか?
- バットの重さ
- グリップの太さ
- 芯でとらえたときの感触
- 詰まったときの振動
- その感覚を邪魔しない厚さ・素材はどれか?
という順番でバッティンググローブを選んでいくのが理想的です。
「素手感覚に近いフィーリングを重視したい」
というタイプであれば、大谷のように薄手・高フィット感タイプを試してみる価値は十分にあります。
練習用は“薄手”、試合用は“バランス型”という使い分けもアリ?
いきなり薄手グローブ一本に絞るのが不安な場合は、
- 練習用:薄手で感覚重視のモデル
- 試合用:薄すぎず、保護能力も高いモデル
といった“二刀流使い分け”もおすすめです。
練習で感覚を研ぎ澄まし、
試合ではある程度の保護と安定したグリップを確保することで、
- 手のダメージを抑えつつ
- 感覚の精度も落とさない
という、大谷の思考に近いバッティングスタイルを目指しやすくなります。
大谷翔平バッティンググローブ薄手まとめ
最後に、「大谷翔平 バッティンググローブ 薄手」というテーマでお伝えしてきた内容を整理します。
- 大谷翔平は、バッティンググローブを「力を伝える道具」だけでなく「感覚を可視化するツール」として捉えていると考えられます。
- 薄手グローブを使うことで、
- 握り込みの強弱をミリ単位で調整しやすい
- 打球のフィードバックが手に伝わりやすい
- スイング軌道のズレを瞬時に察知しやすい
といったメリットが生まれます。 - 「薄い=力が逃げる」とは限らず、むしろ素手に近いフィット感でヘッドを走らせやすくなるケースも多いです。
- 一般プレーヤーは、
- 「自分が何を感じたいのか?」を起点にグローブを選ぶ
- 練習用と試合用で“薄手/バランス型”を使い分ける
などの工夫で、大谷的バッティング思考を取り入れることができます。
バッティンググローブは、ただの“手袋”ではありません。
大谷翔平のように「感覚の情報量を増やすインターフェース」として使いこなせれば、打撃の伸びしろはまだまだ広がっていきます。
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よくある質問(Q&A)
Q1. 大谷翔平と同じ“薄手バッティンググローブ”を使えば打撃が良くなりますか?
A. グローブを変えただけで急激に打撃成績が上がるわけではありませんが、自分のスイングを細かく感じ取れるようになることで、修正スピードが上がる可能性は十分にあります。大切なのは「薄手だから」ではなく、「感覚をどう活かすか」です。
Q2. 手が弱くてマメができやすいのですが、薄手グローブを使っても大丈夫ですか?
A. 手の皮がまだ強くない段階では、いきなり極端に薄いモデルにするより、やや薄め〜中間の厚さから慣れていくのがおすすめです。練習用は感覚重視、試合や長時間練習では少し厚めのモデルを併用するなど、段階的に薄さを調整すると負担が少なくなります。
Q3. 「素手感覚」を重視するなら、いっそ素手で打ったほうがいいですか?
A. 素手は確かに感覚は鋭くなりますが、マメ・皮むけ・ケガのリスクが大きいのが難点です。薄手のバッティンググローブは、
「素手に近い情報量」と「最低限の保護」を両立させるための実用的な選択肢と考えると良いです。
Q4. 大谷翔平のように“薄手グローブを使う打者”はプロでも多いのですか?
A. プロの世界でも、
- 厚手でクッション性重視
- 薄手で感覚重視
と、タイプは分かれます。大谷のようにフィット感と素手感覚を重視している打者は少なくなく、トップクラスの打者ほど「バットの情報をしっかり受け取れるグローブ」を選ぶ傾向があります。
Q5. 薄手グローブを選ぶときにチェックすべきポイントは何ですか?
A. 目安としては、
- 手のひら部分が柔らかく、自分の手の形にフィットするか
- 握ったときに“バットとの距離の近さ”を感じられるか
- 手首や指の動きを邪魔しないか
などをチェックすると良いです。実際にバットを握った状態で、「違和感がないか」「情報がよく伝わるか」を基準に選ぶと、失敗しにくくなります。

