大谷翔平は本当に「勝負弱い」のか?

ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手は、2025年シーズンも圧巻のパフォーマンスでチームを2年連続のポストシーズンへ導きました。
しかし一部のファンやメディアからは、
という声も上がっています。
確かに、今季の得点圏打率は.247で規定打席到達者145人中101位という数字だけを見ると、批判に説得力があるようにも見えます。
しかし、野球における
は得点圏打率だけで測れるものではありません。
セイバーメトリクスの観点から見ると、大谷の真の価値はまったく別次元にあります。
得点圏打率.247は「勝負弱さ」の証拠になるのか?
大谷は今季、自己および球団記録を更新する55本塁打を放ち、3年連続の本塁打王こそ逃したものの、長打率.622、OPS1.014、89長打、380塁打、20敬遠、ISO.340といった主要スタッツで“7冠”を達成しました。
一方で、得点圏での本塁打は8本にとどまり、8月以降は12本連続でソロ本塁打が続いたことも話題となりました。
この数字をもって
と断じるのは早計です。
なぜなら、得点圏打率は状況の重みを反映しない単なる平均値だからです。
10点差の適時打と、土壇場のサヨナラ弾はいずれも
としてカウントされますが、チームへの貢献度はまったく異なります。
「WPA 5.99」が示すクラッチヒッターとしての真価とは?
ここで注目すべき指標が
です。
WPAは打席ごとに試合の勝敗確率の変化を算出し、選手が勝利にどれだけ貢献したかを数値化するセイバーメトリクスです。
2025年シーズン、大谷翔平のWPAは「5.99」でメジャー全体1位という圧倒的な数字を記録しました。
2位のアーロン・ジャッジ(5.61)、3位のフアン・ソト(5.08)を抑え、トップに君臨しています。
さらに、勝敗に直結する
の打席においても、大谷は打率.326、出塁率.492、OPS1.143という驚異的な成績を残し、ここでもメジャー1位に輝きました。
まさに
と呼ぶにふさわしい数字です。
ポストシーズンでも証明された“先制の一撃”
ワイルドカードシリーズ第1戦では、初回先頭打者本塁打を放ち、試合の流れを完全にドジャース側へ引き寄せました。
この一発は得点圏ではありませんでしたが、先制点という価値ある打撃でチームを勢いづけました。
まさに
の象徴的な一打でした。
大谷翔平本当に勝負弱いのかまとめ
大谷翔平の得点圏打率.247という表面的な数字だけを見れば、「勝負弱い」という批判は一見もっともらしく聞こえるかもしれません。
しかし、WPAやHigh Leverageの成績を踏まえれば、彼がメジャー屈指のクラッチヒッターであることは明白です。
得点圏打率はあくまで一側面に過ぎず、試合の流れや勝敗への影響力を考慮すれば、大谷翔平は「勝負強い打者」と断言できます。
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よくある質問(Q&A)
Q:得点圏打率が低くても勝負強いといえるのはなぜですか?
A:得点圏打率は状況の重みを反映しないため、勝負の分かれ目となる打席の価値を適切に評価できません。WPAなどの指標を使うことで、真の勝負強さが見えてきます。
Q:WPAとは何ですか?
A:Win Probability Added(勝利貢献度)の略で、各打席が試合の勝敗に与えた影響を勝率の変化として数値化する指標です。5.99という数値は大谷が今季メジャーで最も勝利に貢献した打者であることを意味します。
Q:ポストシーズンでも勝負強さは発揮されていますか?
A:はい。ワイルドカードシリーズ第1戦では初回先頭打者弾を放ち、試合の主導権を握りました。ポストシーズンでも勝負所で結果を出しています。
Q:High Leverageとは何ですか?
A:試合の勝敗に直結する緊迫した状況(例えば終盤の1点差の打席など)を指します。ここでの成績が打者の真の勝負強さを測る重要な基準とされています。
Q:今後のポストシーズンで期待できることは?
A:大谷はレギュラーシーズンでクラッチヒッターとしての能力を証明しています。地区シリーズ、リーグ優勝決定戦、ワールドシリーズでも勝負所での活躍が大いに期待されます。