二刀流大谷翔平の今後は？MLBで広がる負荷管理の現状と課題！

2024年2月14日

MLBで投打の二刀流を見事にこなすドジャースの大谷翔平投手（29）は、今季も圧巻のパフォーマンスを見せています。

しかし、その裏には、選手の負荷管理という難題が潜んでいます。

負荷管理とは、選手の疲労度やケガのリスクをデータで分析し、適切な休養や起用法を決めることです。

MLBでは、近年この負荷管理が重視されるようになっていますが、それには賛否両論があります。

今回は、メッツの前監督であるバック・ショーウォルター氏がポッドキャストで語った負荷管理の実情と、二刀流大谷翔平の今後について考えてみたいと思います。

MLBでの負荷管理の実情と問題点

ショーウォルター氏は、メッツでの経験をもとに、MLBでの負荷管理の実情について語っています。

彼によると、負荷管理は選手の健康やパフォーマンスを守るために必要なことだが、時には度が過ぎることがあるというのです。

例えば、彼は以下のようなエピソードを紹介しています。

メッツの外野手であるブランドン・ニモが、三塁打1本と二塁打2本を打った試合の翌日、フロントから休ませるように言われた。しかし、ニモは調子がいいので試合に出たかったし、監督も起用したかった。ショーウォルター氏は、本人に何て言えばいいのか、と困惑したという。
メッツの新人投手である千賀滉大が、夏ごろに次の登板予定がなかなか発表されなかった。ショーウォルター氏は、状態を確認して次の登板を決めると言っていたが、直前になっても発表なし。先発ローテの順番から予想して、おそらくこの日に投げるだろうと見当をつけることはできたが、実際には2日後に登板することになった。ショーウォルター氏は、登板日がなかなか発表できないのも、慎重に選手の負荷管理をしている表れなのだと思うという。

これらのエピソードから、MLBでの負荷管理は、選手の意思や監督の判断とは異なる場合があることがわかります。

負荷管理は、ハイテク技術の進歩で選手の疲労度計測もデータで細かく管理できるようになっていますが、それが必ずしも選手やチームにとって最善の策とは限りません。

負荷管理が行き過ぎると、選手のモチベーションや自信を傷つけたり、チームの勝利のチャンスを逃したりする可能性があります。

また、負荷管理は、フロントと現場の間に不協和音を生むこともあります。

ショーウォルター氏は、アナリティクス部門からのデータは受け入れてきたと言っていますが、現場の監督やコーチが感じる試合の流れや選手の状態とはバランスを取らないといけないと主張しています。

彼は、世界一のレンジャーズが良い例だと言っています。

レンジャーズのクリス・ヤングGMは、アイビーリーグ出身でデータに精通しているが、元プロの投手でもある。

彼は、ブルース・ボーチー監督と良い関係を築き、負荷管理と現場の判断をうまく融合させていると言っています。