2028年のロサンゼルス五輪では、野球・ソフトボールが追加競技として復活します。
しかし、メジャーリーグベースボール(MLB)の選手たちは、五輪の舞台でプレーすることができるのでしょうか?
米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」の報道によると、MLBのオーナーたちは、五輪派遣に前向きな姿勢を見せているというのです。
この記事では、その背景や理由、そして日本代表にとっての影響について解説します。
2028年ロス五輪の野球競技の概要
2028年のロサンゼルス五輪では、野球・ソフトボールが追加競技として復活します。
これは、ロサンゼルス五輪組織委員会が提案し、国際オリンピック委員会(IOC)が承認したものです。
野球・ソフトボールは、2008年の北京五輪で実施された後、2012年のロンドン五輪と2016年のリオデジャネイロ五輪では実施されませんでした。
2021年の東京五輪では、日本の提案により復活しましたが、2024年のパリ五輪では再び実施されません。
そのため、2028年のロサンゼルス五輪は、12年ぶりの野球・ソフトボールのオリンピック復帰となります。
野球・ソフトボールの出場国は、6か国または8か国の予定です。
出場国の選考方法はまだ決まっていませんが、2026年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を五輪予選とする案も検討されているという。
野球・ソフトボールの試合は、5~6日間という短期間で行われる予定です。
開催時期は、例年オールスターが行われる7月中旬を見込んでおり、オールスターは1年中止するか、五輪と並行してロサンゼルスで行うという案が出されています。
野球・ソフトボールの会場は、ドジャースタジアムやエンゼルスタジアムなど、MLBの本拠地が使われる可能性が高いです。
MLBのオーナーが五輪派遣に前向きな理由
MLBのオーナーたちは、2028年のロサンゼルス五輪にメジャーリーガーを派遣することに前向きな姿勢を見せています。
これは、7日(日本時間8日)に米フロリダ州オーランドで開催されたオーナー会議で、ロサンゼルス五輪の招致委員会のケイシー・ワッサーマンCEOがプレゼンテーションを行ったことがきっかけです。
ワッサーマンCEOは、MLBのレギュラーシーズンへの影響を最小限に抑えるための日程案や、五輪参加のメリットなどを説明しました。
その結果、MLBのオーナーたちは、五輪派遣に前向きな理由として、以下のような点を挙げています。
- 五輪は、野球の世界的な普及と発展に貢献する機会であり、MLBのブランド力や市場拡大にもつながる。
- 五輪は、メジャーリーガーにとっても、自国の代表としてプレーする名誉や誇りであり、多くの選手が参加を希望している。
- 五輪は、ロサンゼルスで開催されることで、MLBの本拠地やファンとの親和性が高く、地元での盛り上がりや注目度が期待できる。
- 五輪は、MLBのレギュラーシーズンと日程が重ならないように調整されることで、選手の負担や故障のリスクを軽減できる。
- 五輪は、MLBのオールスターと連動することで、両方のイベントの魅力や価値を高めることができる。
五輪派遣によるMLBのメリットとデメリット
MLBのオーナーたちが五輪派遣に前向きな理由は理解できますが、それでも五輪派遣にはメリットとデメリットがあります。
ここでは、両方の側面を考えてみましょう。
メリット
- 五輪派遣によって、MLBは野球の世界的な普及と発展に貢献することができます。五輪は、世界中の人々が注目するスポーツの祭典です。MLBのトップ選手が五輪に出場すれば、野球の魅力やレベルを広く伝えることができます。特に、野球がメジャースポーツでない国や地域に対して、野球の普及や人気の向上に効果的です。例えば、東京五輪では、日本が金メダルを獲得したことで、フィリピンやインドネシアなどのアジアの国々で野球への関心が高まったと言われています。
- 五輪派遣によって、MLBは自身のブランド力や市場拡大にもつなげることができます。五輪に出場するメジャーリーガーは、MLBの看板選手として、世界中のファンやメディアの注目を集めます。彼らの活躍や魅力は、MLBの評価や人気を高めることになります。また、五輪に出場する選手たちは、自国の代表としてプレーすることで、自身のファン層や市場価値を拡大することができます。例えば、WBCで活躍した大谷翔平は、日本だけでなく、米国や世界中で人気や注目を集めました。
- 五輪派遣によって、MLBはロサンゼルスで開催される五輪との親和性やシナジー効果を高めることができます。ロサンゼルスは、MLBの本拠地であり、多くのファンや歴史を持つ都市です。MLBのトップ選手が五輪に出場すれば、地元のファンや観客の関心や応援が高まります。また、MLBのオールスターと五輪が連動すれば、両方のイベントの魅力や価値を高めることができます。例えば、オールスターの出場選手が五輪にも出場すれば、オールスターの試合が五輪の前哨戦として盛り上がります。また、五輪の出場選手がオールスターにも出場すれば、オールスターの試合が五輪の後の祝賀会として盛り上がります。
デメリット
- 五輪派遣によって、MLBは選手の負担や故障のリスクを増やす可能性があります。五輪は、MLBのレギュラーシーズンと日程が重なることになります。MLBのトップ選手が五輪に出場すれば、レギュラーシーズンの試合を欠場することになります。これは、選手のコンディションやリズムを崩すことになります。また、五輪の試合は、レギュラーシーズンの試合とは異なる環境やルールで行われます。これは、選手の負担や故障のリスクを高めることになります。例えば、2023年のWBC出場者では、大谷やトラウト、ディアス、アルカンタラなど、多くのメジャーリーガーが期間中や期間後に故障したことが報告されました。
- 五輪派遣によって、MLBはレギュラーシーズンの競争力や公平性を損なう可能性があります。MLBのトップ選手が五輪に出場すれば、レギュラーシーズンの試合に影響を与えることになります。これは、レギュラーシーズンの競争力や公平性を損なうことになります。例えば、五輪に出場する選手が所属するチームは、レギュラーシーズンの試合で不利になる可能性があります。また、五輪に出場しない選手が所属するチームは、レギュラーシーズンの試合で有利になる可能性があります。これは、ペナントレースやプレーオフの結果に影響を与えることになります。
日本代表にとっての影響と期待
MLBのオーナーたちが五輪派遣に前向きな姿勢を見せていることは、日本代表にとっても影響と期待があります。
ここでは、両方の側面を考えてみましょう。
影響
- MLBのトップ選手が五輪に出場すれば、日本代表は世界最高レベルの選手たちと対戦することになります。これは、日本代表の技術や戦術の向上につながります。また、日本代表は、自国のファンやメディアの期待やプレッシャーに応えることになります。これは、日本代表の精神力や集中力の強化につながります。例えば、東京五輪では、日本代表は米国代表や韓国代表などの強豪国と対戦し、金メダルを獲得しました。これは、日本代表の実力や自信の証明となりました。
期待
- MLBのオーナーたちが五輪派遣に前向きな姿勢を見せていることは、日本代表にとっても夢や目標が広がることを意味します。MLBのトップ選手が五輪に出場すれば、日本代表は彼らと同じ舞台でプレーすることができます。これは、日本代表にとっても、自国の代表としてプレーする名誉や誇りです。また、日本代表は、MLBのトップ選手と対戦することで、自身のレベルや可能性を試すことができます。
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大谷翔平ロス五輪まとめ
2028年のロサンゼルス五輪では、野球・ソフトボールが追加競技として復活します。
MLBのオーナーたちは、五輪派遣に前向きな姿勢を見せています。
これは、五輪が野球の普及や発展、MLBのブランド力や市場拡大、ロサンゼルスとの親和性やシナジー効果に貢献すると考えているからです。
しかし、五輪派遣には選手の負担や故障、レギュラーシーズンの競争力や公平性の損失といったデメリットもあります。
日本代表にとっては、五輪派遣は競争相手が強化される影響と、夢や目標が広がる期待があります。
2028年のロサンゼルス五輪では、MLBのトップ選手と日本代表が激突する可能性が高まっています。
野球ファンにとっては、見逃せない一戦となるでしょう。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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